レポート:寺子屋でした(2016年8月)

お盆を過ぎれば暑さも落ち着く・・・なんて言ってたの誰だ? はい僕です。
そんなゆるい希望的観測など吹き飛ばすようなまさに肌を刺す日差しの中、厳しい暑さの寺子屋となりました。。。

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寺子屋の朝は1時間の基礎練習「マウンテンバイクドリル」から。
マウンテンバイクドリルでは、単体のテクニックの習得はさておき、様々な課題にチャレンジすることでマウンテンバイクが上手になるようなカリキュラム。

この日もいろいろとやってみました。

まずは、準備運動がてら「連続クネクネ一本橋」(仮称)。

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OGAこと小笠原崇裕(マルチアスリート)先生が白馬のキッズキャンプでやっていた物にアレンジを加えた物。トレーニングコーチとしても活動中の彼の指導はとても面白く刺激になります。
これはターンして一本橋に乗る、という単純なものですが、案外難しいんですよね。
途中から一本橋も太いのと細いのを選べるように配置してみたり。

続いては、どれだけ短い助走の勢いで坂道を登る課題。
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手前側のパイロンのところでペダリングを止め、勢いだけで登る。
登れたら助走を短くしていきます。
平地から上り坂にかかるところで角度が変わる時の身体の使い方、助走が短くなってからはダッシュの時の身体の使い方、意識などが重要。

あとは条件限定型の段差越え。
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さらに下り坂コーナリング(ショートターン)
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コーナーごとに二つパイロン置いてるのがミソです。

最後はこのコーナーも間隔を長くしロングターンにして気持ち良く走ったとことでドリル終了。
1時間とはいえ、ギュッと詰まった内容となりました(自画自賛)

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で、個別レッスンです。
この日は、暑さのために結局午前の部だけの開催となりました。
(もともと午前午後両方参加予定の方が午前中で心折れた。。。)

寺子屋個別レッスンでは、それぞれが練習したいこと・身に付けたいことを練習する場です。
僕は、それぞれの方の間を回遊魚のように回り、実際にその目的が「できる」ように練習方法からその理屈、アドバイス、実演を行います。
今回は常連さんばかりでしたが、初めての方や、どこから手をつければいいのかわからない方もそのように相談してもらえれば、1から練習内容と道筋を組み立てますよ。

個別レッスンでは、最初に自転車を使わない準備運動から入ります。
各所のストレッチから身体を使う時に注意することなどを含めながらの準備運動。
この日は、「素早くメリハリのある動きで肩甲骨をほぐす運動」を入れてみました。
これ、人によっては意識するのが難しいみたいですね。

自転車を操るってのはつまるところ自分の身体を操るってことなので、肉体の感覚や感触・その意識なんかはとても重要なものです。
なので個別レッスンでは、それらのものを身につけてもらえるように指導しています。

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本日のそれぞれのお題。

まずは段差上りの方が2名。
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それぞれの自転車の特性もあり、フロントリフトの時にコギありとコギなしで指導が分かれました。
自転車だけではなく、他の動作の習熟度でもその時にやりやすい方法が違います。
当然、その先の目的によってもね。

この日からの段差上りの方も、キレイに30cmが登れるまでに上達。
前から練習されてる方は、登った後の飛び降りを見据えて立ち漕ぎウィリーの練習に進んだりもしました。

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フローティングターンなんてお題も。
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長らくの常連さんで、どんな言葉や道筋だと「できる」感触を得られるのか、感覚を覚えることができるのかがなんとなくわかります。通い慣れた整体みたいなものです。

で、斜面を使ってやってみる。
回転時の自転車の意識する部分とその軌道、視線を運ぶ先、カラダを向ける先、上げ始めるタイミング、などなどの指摘でできるようになりました。早い。
当然、本人にこれまでの蓄積があり、その中から必要な部分を引っ張り出しただけなんですけどね。

最後に平地でもターンできるのを確認。まあこれは完成でいいかなと。

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そしてバニーホップ。
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キッカケ板を使ったジャンプ&動きの練習。
途中からは、キッカケの角度を半ば強制的に「上げられちゃう」角度に。
まずは自然に飛べるのを確認。ちゃんと動かないとひっくり返るんだけどね。。。

その後、本人の工夫もあり、上の写真のように2×4材をキッカケに丸太越えジャンプという進化系?に。
で、無理なく飛べるようになりました。
2×4なくっても飛べるくらいの体の動きにはなってるので、あとは繰り返し練習あるのみ。

身体が小さいと、動作を起こした時に自転車に与える影響も小さくなってしまうので、力のあるorカラダの大きな人とは練習の過程もちょっと変わってきたりします。

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この日も結構しつこく説明してたのが動作の「素早さ」と「インパクト」の話。
同じ距離を動くにしても、素早く動くのとゆっくり動くのでは自転車に伝える力やその影響が変わるし、動きが反転(往復動作の切返し)するときのスピードや動作(の意識)でも変化が起きます。
筋肉や骨格の構造の話や、動作に対する意識や実際の動きの話なども多少はするのですが、結局伝わるのはそれを抽象化して何かに例えることなんですよね。
「ボールが弾むみたい」に、とか。

理解の難しいことを説明するよりも、とにかくできるようになってから、それらの知識が追随していく方がいいのかなぁとよく思います。

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で、なくなってしまった午後の部は、そのままみんなでまったりしてました。
そのまったりの真ん中では、とある参加者がYouTubeで見つけてきた「マニュアル養成機(?)」の製作をすることになりまして(笑)、出来上がったのがこれ。

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ようは後輪を固定して自転車に乗り、前輪を引き上げ姿勢をキープする練習器具。
BMX界隈で流行ってるらしいですが・・・本当かな?

BMXとは違って車輪が大きかったり変速機があったりするので、同じ作り方ではちょっと無理。
で、いろいろ考えた挙句にこんな形に。
その場にあった2×4材で作った割に、ちゃんとフロントも上がるし、左右の不安定感もないのでなかなかの出来ではないかと自画自賛。

自転車を変えると特性の違いがよくわかったりしたのは、ちょっとした収穫でしたね。受講の皆様。

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今月の寺子屋はこんな感じでした。
次回は9/11(日)です。
来月はもうそんなに暑くない。。。はず(笑)