点検のススメ

2008年、ある自転車のフォークが突然分離し転倒、大きな後遺症が残るという事故がありました。その後、怪我をされたご本人が当該自転車輸入代理店を相手にとり裁判が始まりました。2010年のことです。先日、その判決が出ましてその内容は輸入代理店から怪我をされた方へ多額の損害賠償を命じるものだったそうです。

→判決要約されているページを見つけました(2013/3/30追加)
http://www.midori-lo.com/2013_03_28.html

訴訟開始当時に書いた僕のブログ。
当時自分がどう考えたのか読み直してみました。
http://www.route-okp.com/archives/2122

このブログを書いた後、実際に同じ型の自転車の同部品を検分する事ができました(このページ最下部の写真)が、その部品も同じような破損をしていて、よく壊れずにいたなというくらいの状態。。。バネだけで上下をつなぐ構造にはやはり無理があるように感じます。実際同型のものは2007年中に3件の製品上の不具合が原因と目される事故を起こし回収となっています。
(2013/3/30 判決文より「約10cmの差し込み」があった事がわかったので「差し込みが少ない」の記述は訂正しました)

また、こうした部品については、自転車の保証とは別に保証期間と点検の義務が付属の書類に明記されています。
この壊れた部品に関しては、保証は2年。点検は普通に使っていた場合でも3ヶ月から6ヶ月に1度点検をするように部品の保証書に書かれています。この事故の場合は実際の使用は6年、その間のフォークの点検などはしてなかったそうです。こうした情報がどれだけ伝わっていたかというのも焦点の一つではあったと思います。

 

さて、ここからが本題。
どのタイプの自転車であっても使っていればいつか壊れる可能性があります。高価な自転車であろうと安い自転車であろうと変わりません。

また、どれだけ賠償金を支払われても、身体は戻りません。
ですから、自分の身は自分で守らないとなりませんね。
安全に気をつけた乗り方はもちろんの事、使う自転車の点検・整備も自分で有る程度できた方が良いでしょう、ということで自転車の簡単な点検方法を紹介したいと思います。

>前周りのガタ
自転車の横に立ちます。
両手で自転車に乗るようにハンドルを持ちます。
前だけブレーキをかけ、自転車を前後にゆすります。
※チェックする箇所
・ヘッド(回転する所)
・サスペンションフォークの煽動部
・ブレーキの取り付け部分
(ディスクブレーキの場合はローターが動かないか)
以上の場所が、ガタガタと動いたり、キシキシとキシミ音がしたら使用をやめてショップさんへ持っていきましょう。
キシミ音の場合はどこかにヒビが入っている可能性もあります。

>後ろまわりのガタ(←2013/3/28追加)
前周りと同様にハンドルを持ち、後輪ブレーキをかけ前後にゆすります。
・ブレーキの取り付け部分
(ディスクブレーキの場合はローターも)
サドルにヒジでも置いてゆすると後輪が滑りにくいです。

>ハンドル周りのガタピシ音
ハンドルを左右交互に上下に捩ってみる。
キシキシ音が鳴るようでしたらショップさんへもっていきましょう。
ちょっとし異物が入っているかもしれませんが、ひょっとするとヒビが入っている可能性があります。

>クランク周りのガタ
クランクを片手で持ち、もう片手は自転車の本体を持ちます。
クランクを左右に動かしてみてカクカク動くようであれば、クランクが緩んでいるか、その回転部(BB)のガタが出ています。
この部位のガタはほっておくと最悪フレームもダメになるので速やかにショップへ持っていきましょう。
ペダルも同様にするとガタが分かります。

>車輪のガタ
片手でタイヤ、もう片方で車輪に近いフレーム又はフォークを持ち、車輪を左右に揺すります。前輪後輪共に。
ガタガタとする気配があればショップさんへ持っていきましょう。

>サドルのガタ
サドルの前後をもって上下に揺すります。
新しくサドルをつけた場合など意外と緩みます。何度か取れました。

と言った感じです。
あとは、時々キレイに磨きながら変なヒビや塗装剥れが無いか見ておけばいいでしょう。ちなみにヒビは溶接付近から入る事が多いです。

ガタやキシミ音は、基本的に「異常」のお知らせです。
甘く見ず、よくわかる人に相談するのが良いですよ。
この場合の「よくわかる人」というのは、ショップさんかメーカーの方、または、過去に3本以上のフレームにヒビを入れた事のある人です。

また、カーボン素材の場合は外からはヒビなどが見え難い事も多いので、常にピカピカに磨きながらキズを探すと良いと思います。カーボン素材のヒビの入り方は、パイプに対して横方向に加えて縦に竹が割れるような感じで入る事もあります。

ネジや接合部は時間と共に痩せたり疲労していきますから、点検は折りを見て何度でも行っていいと思います。案外ガタガタになってるかも〜。
(実はスクールに来る方も時々ガタがあったりするのですよ〜)

ということで、自転車破損マニアからのご注進でした。

※全部「ショップさんへもって行きましょう」と言うのは、御自身で整備されても良いのですが、僕からはこれを読んでいる皆さんのスキルがわからないので、ということで。

壊れ物注意
事故を起こしたものと同じ部品。ショップへ交換に来た時点でこの状態。
すでにバネは破断しいつ事故が起きてもおかしくない。
また、知識のある人が点検しても見落としやすいと思われる。