つらつら:非常時の心持ち(2021.8.17)

 この1週間ほどの大雨の中で、浸水や土砂災害、また生活に不便が出た方もいらっしゃるかと思います。
 僕の住む多治見市では、幸いにしてちょっと土砂が流れたくらいで人命に関わるような被害はありませんでした。

 被害に遭われた皆さまが、少しでも早く不便なく安心して暮らせるよう心より願っています。

 一度は通過した雨ですが、これからまた同じ範囲で雨が続く予報ですね。
 九州など西の方ではすでに新たな被害も起きているようす。

 また、これまで大丈夫なところでも、今後の雨雲の動きでどうなるかわかりません。
 これだけ降り続いた後ですから、すでに地盤が緩んでいることも考えられますね。

 皆さま、ご油断なさらぬよう。

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 こういう時には、確かな情報をしっかり得ることで心の余裕が変わるように思います。

 僕の場合は以下のサイトを、自分の居住地をすぐに表示できるアドレスでWebブラウザーのブックマークに入れています。

■ 天気予報・防災情報|気象庁
https://www.jma.go.jp/bosai/#area_type=japan&area_code=010000&pattern=forecast
(居住地表示→例:岐阜県多治見市

・現在の天候・雨雲の様子・警報・注意報の詳細
・今後の天候・警報・注意報予測も見られる

 

■ 川の防災情報|国土交通省
https://www.river.go.jp/index
(居住地表示→ 例:多治見市

・近くの河川の水位の様子(現在・推移)
・ライブカメラ

 

 以前はお世辞にも見やすいとは言えなかった気象庁のサイトですが、ものすごく見やすく情報にたどり着きやすくなってます。やるな気象庁。

 あとは1時間予報があるどこかですが、災害時はコロコロ変わる1時間予報に振り回される方が危ない気がしますので、ながーい目で状況を眺めるくらいでいいんじゃないのかな、と。

 ただ、インターネットは電気と電波がないと見れないものですから、普段から災害時にどうするのかの確認は必要だと思います。

 以上、大きなお世話で済めば幸い。

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 昔話を一つ。(前にも書いたかも)

 ずっと山や自然の中のイベントなども活動の場としてきましたので、大雨の時などにアウトドアで想定される危険について考える機会が多くありました。

 そうした中で知ったのは、人は「その時大丈夫な状態にいると予測される危険を過小評価しがちだ」ということです。

 昔、某イベントのサブアクティビティとしてMTBのツーリングを用意していたのですが、当日までに雨が続いていました。
 高地山間部の川沿いの林道を通るルート、なおかつ通信手段が限られる状態だったので、

  • 川の増水による冠水・人が流される恐れ
  • 林道の損壊(崩落など)
  • 側面からの落石
  • 身体の冷え・低体温症など

 といった危険が予想されます。

 これらのことはその時には起きていなくても、開催中に起きて巻き込まれたり、帰ってこられないなんて事態も想定する必要があります。

 ですから前日早いうちに中止を上役に申し出たのですが、この時は変更に反対の声があり、その危険について話してもなかなか聞き入れてもらえませんでした。
 せっかく企画し準備し、お客さんも前日からこられているのに中止にはできない、というのがその理由のようでした。

 結局、この時はバスを使って移動する他のアクティビティに変更し、お客さんにも喜んでいただけたのですが、「せっかく準備したのだから」「楽しみにしている方がいるから」で推し進めてしまえることの怖さを思い知った一件となりました。

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 河川は、自分のいるところでは雨が止んだとしても、上流で降っていればあっという間に増水します。自分のところで降っていない分だけ、その増水に対して感知が遅れることもあります。

 ですから、雨が降り続いた後に十分な期間を空けることなく、川沿いや河川敷でのイベントを行うなんてことはまずありえません。

 ですが、実際に「やる」と決めた人の集まりの中で「みんなの気持ちの流れ」をぶった切って「やめよう」などと言い出すのはなかなか勇気が要ることだなぁと思います。
 実は僕も一度そうした中で決定する立場にもなかったことから折れて、結果ちょっとひどい目にあったことがあります。危険はなかったのですが、寒かったなぁ。。。

 人が集まると、行動に慣性がつきやすいんでしょうね。
 そうしたことも意識に入れて、みんなで現状の確認とその後の危険性について考えることができたらいいのにな、と思います。

 なんか偉そうな感じになってしまった。

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 まずは皆さま、ご自身の安全を第一に。
 早く雨が落ち着きますように。

いつぞやの晴れた空