動画:『斜面を使って”フローティングターン”』のご紹介&解説

【Chapter|目次】
0:00~ 紹介と斜面を使う理由
0:28~ 前タイヤを浮かせる時のコツ
1:35~ 『助走』のコツ
2:28~ 『回る』コツ
3:05~ ここまでをまとめて『フローティングターン』
3:48~ より確実に回るために
5:17~ 発展として&おしまい

 YouTube に『斜面を使って”フローティングターン”』という動画をアップしました。

 フローティングターンは「前タイヤを浮かしたままクルッとターン」するテクニック。
 はっきりいって、山を走ったりMTB&トライアル競技だったりで使用することはないのですが、それなりにいろんな動作のエッセンスが詰まっていたり、「気持ち良く回れるととても楽しい」ので個人的に好きなテクニックです。
 今回、ものすごく軽い気持ちで「紹介しよっかな」と思って撮ってみたのですが、出来上がってみたらハウツー(というか解説)動画になっていました。思い入れの強さが現れてしまったのかもしれません。

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 フローティングターンのポイントは以下の通り。

  • 斜面の入り口のアール(曲面)をうまく使う
  • 助走で曲がりながら斜面に侵入
  • 顔でバイクの回転(旋回)を誘導
  • その他小手先のリカバリーテクニック(ブレーキ・ペダリング)

 動画でもこれに沿って説明をしています。

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 「斜面の入り口の曲面を使う」の理由はいくつかあります。
 一つ目は、動画中にあるようにこの曲面を「ジャンプ台」に見立てると、前タイヤが浮きやすいということです。

 二つ目は、斜面を高くまで登ると勢いがなくなってしまい、ターンをする後ろタイヤが転がってくれないからですね。あと、高いところで失敗すると地面までが遠いのでダメージがでかくなるというのもあります。
 三つ目は、「助走は曲がりながら」に絡むのですが、高くまで登っているうちにバイクの曲がる力=旋回力が薄れ曲がりにくくなってしまうという理由です。
 あと、この動画の最後のあたりで発展形として紹介している「小さなキッカケでフローティングターン」に進む時にはこの「入り口を使う」をさらに短い時間でこなすような感じになるので、それも考慮に入れています。

 もちろん、勢いがあれば高いところでもできますしそっちの方が派手なので、できるならお好きなところでまわっちゃってください。

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 「助走で曲がりながら」は、前タイヤが斜面に差し掛かった時に「コーナーリング中の姿勢」になっていることが狙いです。つまり「バイクの傾きがあること」と「ホィールベースラインと身体の正面方向のずれ」がある状態ということですね。

 この二つがある状態で、前タイヤが(外に滑ることなく)浮けば、バイクは勝手にターンしてくれることになります。
(この時にタイヤが外に滑って逃げていかないのが斜面を使う理由です)

 反対に、バイクを立ててまっすぐ走る状態で斜面に入ると、登りながら曲がる動作を始めないとなりませんね。下手をすると、その動作のうちに前タイヤがターンの頂点を超えて下りだしてしまいますし、バイクが立ったまま前タイヤを浮かせても旋回する力が生まれません。

 ということで、最初からバイクに曲がる(旋回する)力がある状態で斜面に入るとあとが楽ですよ〜ということです。

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 「顔でバイクの旋回を誘導」は、コーナーリングと一緒です。
 自転車は、顔が向いている方へと回るので、まずはタイヤを浮かせないでやってみようって内容です。

 で、「ここまでをまとめて フローティングターン」をやってみようって流れ。

 フローティングターンは、後輪をずっと走らせながら小さくターンするのですが、どうしても回らない時にはいくつか小手先のテクニックでリカバーできます。

 前タイヤを浮かせた後、曲がらずに遠くへ離れていってしまうような場合は、ブレーキを使って身体に引き寄せたり、思ったほど前タイヤが上がらなかった時はペダリングを足して前タイヤが落ちるのを遅らせたり(立ち漕ぎウイリー・こぎあげ の要領)します。

 

 小さな斜面でもできるようになれば、ちょっとしたキッカケを使って平地に近いところでもできるようになります。

 斜面を使う時「前タイヤが斜面に入って浮くまでの動作」を、キッカケ板に当たる一瞬に全部やる感じ。
 前タイヤを「当てにいく」と身体からバイクが離れていってしまうので、「踏みつけて、弾け上がる」のに合わせて動くイメージです。

 最後に一応、平地でのも入れていますが、これはちょっとマニュアル風味が出てしまってるので、また今後僕も精進してもっと綺麗なターンがお見せできるようになりたいなと思っています。

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 以上、簡単ながら、フローティングターンの動画の解説でした。
 動画内もまたじっくりご覧いただければと思います。

 ではでは。