レポート:寺子屋でした(2016年11月)

11月の寺子屋は快晴でした。
毎度しつこいですが、晴れるって素晴らしいですね。
今年も終盤になってやっと天候に恵まれてきた気がします。

さて、ちょっと遅くなりましたがレポート(解説?)をお送りします。

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寺子屋の朝は「マウンテンバイクドリル」から。
マウンテンバイクドリルでは、みんなで「課題(ドリル)」をこなしながらライディングが上手になる様々な要素を「カラダ」で覚えるように内容を考えています。

この日は、下り坂スタートから「ストップ&ゴー」を繰り返したり「一本橋」などから「短い助走の上り坂」「上り坂スラローム」を合わせた課題。ウォーミングアップを兼ねていますが「自転車と一緒に進む」ことをここで覚えます。
次に「斜面を上り下りするスラローム」「急坂のコギ登り」などなど。
(ここまでの内容の写真撮り損ねました・・・)

で、最後に下り斜面での連続ショートターン。
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コーナーリングでの体の動き、下っていく自転車と一緒に進むこと、自分で「ラインを作る」ことなどの練習です。

身体で覚えると言っても、当然ポイントポイントでアドバイスも入れますよ。
でないとなかなかできないですからね。

たった1時間ですが、ずっとカラダを動かしますので良い運動にもなるんじゃないかなーと思っています。

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で、個別レッスン。午前午後の2クラス合わせてレポート。

寺子屋の個別レッスンでは、それぞれがそれぞれの目的に向けて練習していきます。
参加者それぞれが個別に練習し、僕が順番にぐるぐる回って練習方法を指導したり、アドバイスを送ったり。

個別レッスンは自転車に乗らない準備運動、そして自転車に乗った準備運動から開始します。

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この日の自転車を使った準備運動は「8の字スラローム」。寺子屋の定番で様々な基本も含まれています。
初めての人は、そのコツと理由などなどを説明しながら身体動作を覚えていってもらいます。
覚えるべき要所は幾つかありますが、その中の幾つかがあとあと「ああ、これだったのね」という要素・スキルが含まれているんですよね。
いきなり全部は無理なので、毎回少しづつ発展していくようにしています。

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で、それぞれの練習。
今回は、前から練習していたロックウォーク(後輪リフトターン→前輪リフトターンの連続)の要領を会得した方がいて、とても嬉しそうでした。
できるようになったポイントは「顔の向き」でした。

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「顔(の正面)」を「力をかけたいところ・方向」に向けると、向けた先に力をかけやすいんですよ。
この「顔の向き」は「おまじない」や「気持ち」ではなく、顔(頭部)の向きを決めることによって身体の各部が連動していくことで起きる現象です。
僕はこれを「顔で見る」と言います。

参考としてはこんな感じ↓ これはジャックナイフなので後輪高さが過剰。
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この受講者さんも「顔の向き」によってジャックナイフターン(後輪浮かしてターン)が安定し、またその後の前輪ターンでもその方向を変えることで効果を発揮しました。
やってる本人が「うわ!ほんとだ!」って連呼するくらい(笑)

ロックウォークはもう一人ご希望があり、こちらも幾つかの勘所を踏まえたらできましたよ。

お二人とも後輪→前輪の順で「振る」ことの要領は掴んだ状態なので、この後は徐々に回転角度を増やしていくのが目標ですね。
あまり欲張らず、じりじりと増やしていきましょうね。

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ジャックナイフターンは、ハンドルと頭の位置関係と移動手順を踏めばスタンスに関係なく左右両方できます。まぁそれでもやっぱり大体利き足側の方が振りやすいんですけどね。
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寺子屋では苦手側のジャックナイフターンを練習してもらうことは少ないのですが、こちらの受講者はレースも見据えた総合的な能力の向上が目的なので、バランスや方向転換の左右差を無くすために実施。

もともと左右共に動かすことはできていたので、この後はより大きく振れるようにしていくと良いかなと思います。

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段差の練習も。

「顔で捉える」は、段差を上る時にも利用できて、前輪が段差に乗った時に段差上面を上から顔で捉えるとより強く上に伸びることができ、後輪まで簡単に上がってくれるようになります。
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↑静止状態から動くとこんな感じ。(この写真は去年のもの)
まぁ真下に向けられるのは、非常にゆっくりだったり静止してる時ですけどね。
前に進むときには体の力を進行方向に向けるので前(自分が走っていくライン上)を見ます。

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こちらはダニエル練習親子さん。
前輪を上げた姿勢を作るための、段差に前輪を乗せてからのホッピング→フロントリフト&ホップ。
あと、前輪を浮かした状態でのコギを覚えるための2×4を目印にしたコギあげの練習。

2×4を使った練習は、主に「コギ」と「ブレーキ」の練習をしていきます。
これが反射でできるようになると、それに「跳ぶ」のを足すだけ。
これとは別に、後ろに跳ねるだけの練習も。
全体的にちょっと疲れる練習ですね。
でも最後まで頑張りました。

そうそう、今回手前側の自転車のポジションをいじらせてもらいました。普段はあまりポジションには口出ししないのですけどね。
ハンドル位置を5mm上げてみたんですけど、これが大正解。
前輪がかなり簡単にあがるようになりました。見ていて動きの違いがはっきりわかるくらいに。
僕も5mmで乗り味の変化は体感できるのですが、目に見えるほどの変化はありません。
同じ5mmでも、体格によってライディングへの影響度が違ってくるんだと考えています。

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コギ上げは、ちょっとしたところで使える便利なテクニック。段差の時にも使えます。
コギ上げはコギ始めのペダルの位置が大事。この方は位置は完璧。
あげるのも最初は戸惑ったみたいですが、体の動作方向も覚えてちゃんと上がるようになりました。
あとは身体の動作の方向。それとコギと動作をミックスしたときのタイミングですね。
徐々に慣れていきましょう。

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と、まあ、またダラダラとした報告になってしまいました。
他にもいろいろあったんですが、写真撮り損ねましてね。。。

寺子屋では、基本的に目的を言ってもらえればそれに向けて一直線に練習を組み立てていきます。その過程で「これが足りない」ってことがあれば引き返すこともありますけどね。

参加の方の中には、たくさん自習する方もいますし、寺子屋の日だけ練習する方もいるようです。
それぞれのペースで楽しみながら、上達することや新たな感覚を掴んだ時の嬉しさみたいなものが寺子屋で提供できるサービスかなぁと。

また12月にも開催します。
日にちが決定したらまたお知らせしますね。

ではでは。

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