2023年8月に罹患した新型コロナ感染症(COVID-19)からの罹患後症状(後遺症)はちっともよくなることなく一年以上経った現在も継続していて、あまり動き回ることもなくぼんやり毎日を過ごしています。
↓ 昨年の罹患時の記事
そんな状態で何かをするというのも難しくダラダラとしてますが、それでも時折生存確認の連絡がきたりするので、取り合えずあまり深く考えず近況だけでも報告してみようと書いています。
なので今回は近況とそれについて考えてることです。ちょっと愚痴っぽくなるのは勘弁してください。
次回以降は、自転車のことはなかなか書けないかもしれませんが、他のことを書いていこうと思っています。
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の後遺症=国がいうところの「罹患後症状」は、3年前頃からすでに『Long COVID』 と呼ばれ英国などで研究が進んでいて、その症状・経過については現在も解明が進められています。
(ちなみにイギリスでの研究が盛んなのは、早期に感染対策を止めたために感染者が爆増し、それに伴い後遺症罹患も爆増し現在も社会に影響が出ているため)
[参考]
■ コロナ後遺症ここまで分かった…「感染時は軽度」が90%以上、倦怠感から心不全まで影響は200以上
Long COVID puzzle pieces are falling into place – the picture is unsettling
[NewsWeek Japan]
https://www.newsweekjapan.jp/stories/technology/2024/08/90200.php
罹患後症状は人によって現れる症状がまちまちなようですが、僕の自覚症状は上の記事中にあるうちの二つ。
- 自律神経障害
(血圧、心拍数、体温などの体の重要な機能を調節する神経の障害)などの神経に関する症状 - 労作後倦怠感
(わずかな活動でも起きる疲労状態で、数時間、数日、数週間にわたって機能不全を引き起こすことが多いとされる)
疲労や環境ストレス(暑さ寒さなど)、運動強度がある程度に達すると生じる眩暈・頭痛・熱感・発汗・疲労感。
幸い、静かに過ごしていたり少し動くくらいならさほど負担感はなく、クルマの運転なども上半身をシートに預けていられるためにさほど苦でもないので、ちょっと出かける程度のことにはあまり不便はなく暮らすだけの分にはそんなに困難はなく助かってます。
![](https://i0.wp.com/www.route-okp.com/site/wp-content/uploads/2024/08/okp240829.jpg?resize=710%2C426&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/www.route-okp.com/site/wp-content/uploads/2024/11/okp241216.jpg?resize=710%2C426&ssl=1)
自転車に乗るのも、近所にお買い物に行くくらいならあんまり問題なし。
ただ、ウィリーなどをちょっとやってみると症状が出て、一旦症状が出るとそれから数日〜1週間ほど調子の悪さが継続するのが面倒。
この限界を越えることを繰り返していると、症状はどんどん悪化していくらしいので、大人しくしてないのですが、「限界値」を越えないような運動だけだと、体力は落ちていく一方。そして体力が落ちた身体での活動限界がさらに低くなり…という体力のデフレスパイラル。
なので自転車関連でできることといえば、気がついたことを調べたり考えたり実験したりサイコロを一万回転がしてみたりする程度で、それもきちんとまとめるほどの気力はなく、のんびり進めてダラダラ垂れ流すくらい。
(この記事も夏前からたらたら書いては休んで直して休んでの繰り返しでやっと公開。まあ緊急性もないしいいんだけど)
↑↑
水風船を使ったヘルメットの保護機能実証実験を見かけたので、その方法は証明にならないと示すために簡単に実験してみた。今も継続していてそのうちまとめる予定。
・水風船は、中の水が地面に衝突した時に横などに広がる力によって割れるので、横の膨張を抑えることができればたとえそれが紙であっても割れにくくなる。
・ゆで卵(固茹で)を落とした時、紙やプラスチックなど変形(緩衝性)がないものでは落下衝突した力がそのまま中のたまごに伝わるが、スチロールなどの場合伝わる力が小さくなる。
(スチロール容器は底に空間もあるので余計に緩衝能力が高いと思われる)
割れるギリギリを狙って水の量や落とす高さなどをいろいろ試しながらしてるのはなかなか面白いです。
それなりに暮らしているしこの状況に慣れはしたのだけど、何かをしようとした時に体の調子がネックになるのはめんどくさいなーと思います。
正直、罹患度症状が続くのはせいぜい数ヶ月くらいと思っていたから尚更ですね。
長期的な罹患後症状については、2年で60%の人が回復という研究もあるんですが、残りの40%に入ったらどうしようかとか考えてしまうのもめんどくさい。
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いまは人と会うことも稀ですしわざわざ話すようなことでもないのですが、それでも何かにお誘いされた時などは断るにしても理由も添えないと失礼になるかもと添えるように伝えることはあります。
そうして話した時に、ほぼ反射のように「それは本当にコロナ罹患が原因なのか」「(それまで話に出てなかった)ワクチンで〇〇といった症状になった人がいると聞く」といったような話しを始める人が何人かおりました。当然のこととして、僕は医師からそう診断を受け継続して治療にあたっています。
■ 現在日本で推奨されているワクチンは、国内でも世界でも信頼できるエビデンス(信頼性のある根拠)が積み上げられています。
その副反応によって酷い副反応が起きることは本当に稀で、またその原因にはワクチンの成分によらないもの(普通の注射でも起きうる)も含まれています。
この反応については、ある物事(今回は感染症)について「それは問題ではない」と判断し行動しているところに、その「物事によって困難が生じた人」が現れることで「ないはずの問題」を目の前に突きつけられ、反射的に「自分は間違ってない」と無意識に否定したくなるということではないかと考えます。
報道などでもCOVID-19について触れられることは稀な現在、「社会や自分が感染症を気にせず以前のように活動」が当然(問題ではない)としているところに、罹患&その後の症状で不具合を生じている人間が目の前に現れて、問題ないとしている自分が非難されているように感じてしまうのかなと。もちろんそんな意図はないんですけどね。
これは疾病に限ったことではないと思います。
趣味の集まりの中では当たり前で問題ないと考えていることでも、外部の人間からその迷惑性について指摘されたときに反射的に反発してしまうようなことはSNSなどでよく見かけますからね。
ほんとに反射なんだと思います。もちろんそこに悪意は存在しないんでしょうしね。
もう一つ考えたのは、「異論を挟ませない圧力」のようなものもあるのかなと。
これは困難が生じている側に存在し、それによって迷惑をかけてしまわないかという心配があります。
誰かが傷病などで「困ってる」場合、それについて感じたり考えたりして話したことを面と向かって否定することは心情的に難しいだろうと思うんです。
この「当事者性が持つ圧力」に無自覚に振る舞うと、対等な会話が成り立たず表面上は肯定されることが当たり前になり、当事者の世間をどんどん狭くしてしまうんじゃないかと。そしてなによりも周囲の人が困るだろうと思うので、自覚して振る舞いには気をつけたいと思っています。
僕自身も疾病の当事者として頑なになっている部分を自覚していますしね。
(もともと頑なじゃないかというご意見は今は置いておいて…)
自分の身体に確かに感じている不調を、外の人から安易に否定されるのはやはり面白くなく、否定されるたりあまりに踏み込んでくる場合には反論したくなったりもします。人間だもの。
踏みとどまるようにはしていますが、それもそれでストレスは溜まります。
ここに書くこと自体が当事者からの圧力になりうるということもわかってはいるのですが、この状況の中でいろいろめんどくさいんだよってことを知っていただければ幸い。
ほんとめんどくさいんです。
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ここから下は、余談。
以前に「子どもは軽症で済み、後遺症になりにくい」とされる話もありましたが、罹患後症状についてはこの根拠となっていた論文が撤回されることになりました。
■ Notice of Retraction: Hahn LM, et al. Post–COVID-19 Condition in Children. JAMA Pediatrics. 2023;177(11):1226-1228.
https://jamanetwork.com/journals/jamapediatrics/fullarticle/2822489
罹患後症状の程度はCOVID-19の症状の強弱と同様、個々の体質や体の状態、ウイルスの暴露量(ウイルスを取り込んだ量)、ワクチン接種歴(ワクチンの種類や最終接種からの経過時間)などによってそれぞれに差が出ると考えられています。
つまり罹患してしまうと本人にはどうしようもできません。
子どもが罹患後症状となった際の問題は、生来的な特性や発育によるものと混同されてしまう可能性があることです。
ぼーっとしてしまい思考がまとまらない症状(いわゆるブレインフォグ)のような記憶や集中力に関する症状は小さいお子さんほど生体的な特性との区別が付けられず、そのため今後治療法が確立したとしても、それが施されない可能性などが考えられます。
主な子どもたちの感染経路は、園や学校などの集団で生活する場と、家庭内があります。この二つの場にウイルスを持ち込まなければ、子どもらが感染することはないので、子どもたちはもちろん、周囲の大人も感染を持ち込まないようにそれ以外の場でも手洗い・うがい・マスク着用などを徹底できるといいのにな、と思っています。
現在、国内のCOVID-19の感染動向はとても見極めにくくなっています。以前のような全数報告ではなく、罹患しても検査をされず報告数に乗らないことがあるからです。
ですが、夏と冬に大きなピークが来る傾向に変わりはないと考えられます。
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■ 参考(都道府県別コロナ&インフル)
厚労省|インフルエンザ・新型コロナウイルス感染症の定点当たり報告数の推移
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/houkokusuunosuii_00007.html
昨年秋からの感染者定点あたり数のピークを見ると、全国の感染者のピークはだんだんと低くなっていますが入院者数のピークは大きくなっています。
また、各都道府県ごとに感染状況に差が生じ、以前のように全国での数値は実際のそれぞれの地域での感染状況を反映しているとは言えなくなってきました。
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なので各県ごとに独自の調査をし、「定点当たり感染者数がこの数値になったら注意・警報」などの基準を定めてくれるといいなぁと思っています。すでにそうしている県もありますしね。
現在は、COVID-19だけではなくインフルエンザが極端な増加を見せており、また他の感染症も広がったり海外から持ち込まれたりしています。ただ興味を持って情報を取りに行かないとなかなかその動向を捉えることが難しい状態ですね。
基本的には厚労省の発表を週に一回くらい確認し、わからない単語はググってでも理解できるように努めるといったことが個々人で必要なのかなとも思います。
どうか皆様が健やかに過ごされることを祈っています。