動画:『”顔”から動くマニュアルのコツ[まにゅこつ]』をアップ&補足説明

 YouTube【okp ch.】にマニュアルの解説?ハウツー?動画『【How-to】”顔”から動くマニュアルのコツ [まにゅこつ]』をアップしました。

[チャプター (目次)]
(動画下の進行バーにチャプターごとに区切りがついてます)
00:00~ はじまり マニュアルの紹介
00:30~ ★ 『浮かせるパート』
01:07~ はじめは顔の前後の移動を意識 [浮かせる]
01:39~ ハンドルを引く[背中]のポイント [浮かせる]
01:57~ “顔”の高さ [浮かせる]
02:22~ “バイクを足で前に出す”を加える [浮かせる]
02:43~ [ 腰 ]はあまり気にしない [浮かせる]
03:11~ ★ [浮かせるパート] まとめとおさらい
03:47~ ★ 練習ドリル [前タイヤを浮かせちょっと走る]
04:26~ 前タイヤが上がらない時は?
05:45~ [ ブレーキ ]
07:29~ ★ 『走るパート』
08:27~ [ フォーム ]
08:47~ 自転車が変わるとフォームも変わる
10:04~ ★ 練習ドリル 走る距離を伸ばす
11:41~ おわりの言葉

 『マニュアル=前タイヤを浮かせたまま走っていく』テクニックについての動作と練習について説明してます。
 最近?のYouTubeさんは[チャプター]という便利機能がありまして、動画下の進行バー(その時見てるところを表す赤い線)にも区切りが設定されています。
 「あれ、どうだったかな?」ってなった時にご活用ください。

 ここでは、動画内ではくどくなるので省いた説明を記しておこうと思います。

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●マニュアルを説明する時に難しいのは『自転車や体格の違いの存在』

 この『マニュアル』のハウツーは、もともと要望も多く何度か作ってはみていたのですが、その都度挫折。自転車や体格によって操作やその感覚に変化があり、それをどう説明したら理解しやすく、また実際にできるように説明できるかが難しかったからです。

 なので今回は、比較的遊びバイクに近い僕のトライアルバイクでの動作を基本において、「それに対して」という形で山を走るマウンテンバイクではどう違うかを内容に入れてみました。

>> 08:47~ 自転車が変わるとフォームも変わる

 違いが生じる原因は主に、「空間的な原因」「重量配置的な原因」「自転車の角度変化に伴うポジション変化の原因」とあるのですが、動画内では省きました。

 「空間的な原因」は、タイヤの大きさ(それに伴う設計)やサドルの高さ、体の大きさなどに起因する動作範囲に関することです。主に山を走ることを目的としたMTBは、タイヤが大きくサドルが下げきれないためにBMXやアクション系バイクなどに比べると身体の動作範囲に制限が生じます。

 「重量配置的な原因」はそのままの意味で、重たいものがどこに配置されているのかによって挙動に変化が出るということです。特に重たいタイヤやサスペンションを装着した下り系MTBでは、考えに入れておくと良いところです。また、後述するハンドルと前タイヤの位置関係によって生じる「ハンドルを引く方向・力」と「下に落ちようろする力・重さ」のバランスも関係があります。

 「角度変化に伴うポジション変化の原因」は、主に後輪軸に対する「BBの位置」「ハンドルの位置」によるもので、自転車の角度が変化した時にそれぞれが高さ・水平距離等がどう変化し、それに対して身体からの力がどう伝わりどう返ってくるのか、ということです。

 こうしたそれぞれの点での変化がお互いに影響を及ぼし、そのバイクとライダーの体格に合った動作とフォームが見えるようになります。
 具体的にどうしてそうなるのかについての説明は省きました。

 今回は、一般的な車輪径29インチのMTBでも実演をしていますが、僕くらいの体格(身長174cm)でも上に挙げた原因から「バイクを足で前に押す」力があまり伝わらず、その代わりに『背中(肩の間)で引く』に加えて『胸を張る(肩で引く)』『ヒジを張る・グリップを強く握る』などで対応をしています。(これについては後述します)

 こうしたことは見ただけではわかりにくいのですが知っているとバイクが変わった時にも対応できると考えています。

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● 『”顔”から始める前後の動き』から説明しています

 マニュアルの動作・操作は、「前タイヤを浮かせる角度変化のパート」、「前タイヤを浮かせたまま維持して走るパート」の二つに分けられます。
 「変化」については思い切り良く動くことでできるのですが、「維持」については微妙な力やバランスのコントロールが必要。この二つをつなげることはなかなかに難しいと感じています。

 仮に、前タイヤを引き上げる方向とそれを維持するために力を使う方向が違った場合、その間にそれを揃えるための動きが必要になりますね。(実際にはそうしてマニュアルに持ち込むこともできます。)
 ですが、ハンドルを引く方向を維持のために必要な方向=「後方」に揃えることで、動作を移行する時の方向の調整という過程を削り、スムーズに移行できるというのが最初の説明です。

 ”浮かせるパート”の実際の動作の説明は、最初に”顔”を意識し「低く構える」ことから始めています。
 動画内でも少し触れていますが、案外最初に「低くかまえる」ことを忘れる方は案外多く、あえて強調しています。

 自転車に乗って、顔(頭部)を「低くかまえる」ことで、身体の仕組み的に全体が低く抑えられ、その状態で”顔”を前後に動かすと身体の他の部位もしっかりと前後に動くように誘導するわけです。

 以前は腰の移動で説明していましたが、動作感覚が掴めない方もいたので着目点を変えてしばらく前からこの動画のような説明をしています。

 低くかまえた顔をそのまま前に出し揺り返すように後ろへ引くと、身体に動くのに対応して自転車も身体とは(前後方向の反対)に動きます。
(自転車と身体の『合成重心』は一定の速度で進行(等速運動)しながら、その位置関係だけが前後に動く)

 この時、身体が後ろへ動く力の反作用として身体を支える足(ペダル)の部分を前に押し出す力が生まれます。この前に押し出す力を意識的に行い、自転車の上部にあるハンドルを後ろへ引き、下部にあるペダル(BB)を前に押し出すと、その押し引きによって自転車の角度が変わる(起きる)。

 上に書いた、自転車の違い(足の押す力が伝わりにくいバイク)でも、最初の「浮かせる動作」の前後動の力は、身体動作だけではなくこうした前後動による相対的な力なのでどのような自転車や体格であっても発生させ、しっかり伝えることができます。
(「浮かせて走る」パートでは、自転車に対する身体の相対位置はあまり変わらない状態からの動作なので条件によって伝わりやすさが変わる)

 また、この「身体の動作によってバイクが反対に動く」作用が、「マニュアル練習台」の感覚が実際のマニュアルの感覚と違う一因にもなっています。

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● ハンドルを後ろへ引くのは”背中の両肩の間”

 ハンドルを後ろへ引くのは”背中の両肩の間”を基本に考えます。

 この「引く場所の意識」は大切で、例えばこれを「ヒジ」や「肩」とした時を想定すると、それらの箇所よりも身体の内側の部位が動かないか反対に動くように作用することがあります。(言葉の受け取り方や身体操作感などで個人差があります)
 その場合、低くかまえた”顔”によって身体を大きく動くように誘導しているのを阻害してしまうことがあります。

 ハンドルを引く箇所のイメージは「背中の真ん中・両肩の間」とすると、肩甲骨からハンドルグリップまでの「腕」のリキみを減らすことができ、左右に曲がってしまったりひっくり返ったりするような事態を避けることができます。

 また、「足でバイクを押す」動作の反作用によって腰の位置が動く時、上半身の上部で引いているので腰力を入れる必要がなく自由度が上がり、調整が楽になるという点もあります。

 ただ、ハンドルが近く高い場合や、ヘッドが寝ている&ステムが短い下り系バイクなどでは、ハンドルがバイクの真ん中(通常のMTBより後方)に位置するので、腕を長く使うと十分に角度変化を起こせず前タイヤが浮かない、または浮いても少しということがあります。
 そうした場合は、腕を曲げないまでも、胸を張る・ヒジを張る・グリップを強く握るなどによって腕の筋肉を緊張させるなどしてわずかに腕を短く使うようにします。その場合、背中も少し立てたような状態になります。

 これはまだ検証中なのですが、ハンドルを手前に大きく倒している(合成スイープが水平に近い)場合、ヒジを落とす(曲げる)ようにして引く方向を合わせると引きやすいのでは?と考えています

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● 練習ドリルは二つ

 ごちゃごちゃと説明していますが、実際に練習する課題(ドリル)も二つ入っています。

 一つ目は「前タイヤを上げて下ろす」ところまで
03:47~ ★ 練習ドリル [前タイヤを浮かせちょっと走る]

 もう一つは「浮かせて走る距離を伸ばす」です。
10:04~ ★ 練習ドリル [走る距離を伸ばす]

 両方とも「スタート」と「目標」を設定し「そこまで行く」という意識づけをするようにしています。
 単純なことですが、目標が設定されている時とされてない時では、意識の向け方やそれに連動した身体の動作などがまるで違ってきますのでぜひお試しを。

 どちらも単純な内容ですが、ポイントとしてあげているのが「距離を伸ばす」で触れた「視線」。

 「顔(の正面)で見る」は僕がレッスンでよくいうことですが、それによって身体の方向や上半身の角度などを誘導することができると考えています。「目」ではなく「顔」なのがポイント。
 マニュアルでも、目標に向けてしっかり顔を向けることで体をそちらに誘導してくれます。また、角度の状況を視覚的に感知するのも、視線が定まっているとわかりやすいと思います。

 また、マニュアルに限らず、どのような反復練習でも、助走を始める位置、アクションを始める位置とその方向を一定にしておくと、路面や無意識に感じている視覚的な変化を少なくすることができ、一定の条件で練習を重ねることができます。

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 以上、補足説明でした。

 基本テクニックであるほど、その解説には気を使います。
 汎用性が広く、またそこから発展していくこともあるので、できるだけその余地を残せるように理解してもらいたいと思うからです。
 また、まだあまり手持ちのテクニックがない状態では、なかなかできないというのは焦りにもなるでしょうし、いつまでもできないことでつまらなくなってしまうかもしれないと心配してしまいます。

 そんなこともあって、今回の動画では割と小さなことまで触れるようにし、反対に理論的なことは端折っています。
 できる人には物足りないでしょうが、どうかお目こぼしくださいませ。

 この動画が、どなたかのお役に立つことができれば幸いです。

 ではまた。