ペダリングについて

ルノー 6WHEEL DAYで、ある方との会話でペダリングの話になりました。
MTB日和 Vol.10』内の特集で「ペダルを斜面に平行に踏む」に関しての事。
ちょっとした誤解をされていた様子ですので、ここに書いておこうと思います。
他にもひょっとして誤解された方もいるかな?
先に断っておくけど、誌面に不備はないですよ。
MTB日和で紹介したそれは「ある程度以上の斜面」で「グリップが悪い路面」の状態で有効な方法です。
滑らないようにジリジリとトルクをかけていくような時に有効な方法ですね。
四六時中あのペダリングで「踏んで」いると疲れやすいですし、スピードも上がりません。
でも上記の条件内では確実に効果があるので試してみてください。
ペダリングって目的に応じて変化するものだと考えています。
たった1つの「正しさ」なんてなく、「正しさ」は目的の数だけ存在します。
舗装路でも、「加速時」と「一定速度時」、「ヒルクライム時」では違いますね。

加速時にはより力強く、一定速度時には回転の維持が必要です。

トライアル系テクニックは基本カカトから踏みます。

踏んだあとの「跳ね」に足首を使ったり、着地のタッチを柔らかくしたり。
あと、重心位置が下がって安定するからというのもあります。

ちなみに『MTB日和』の違うページにある『コギアゲ』は障害物に前輪を乗せる為のもの。

だから身体は常にバイクの真ん中で、こぎ上がるMTBに遅れないようにしています。

同じようなウィリーですが、後輪の接地点を軸に前輪と身体で「V字バランス」をとる為、ペダリングの方向=力を掛けたい向きが前向きになります。
ちなみにペダリングには身体がどこに位置するのか、というのが無縁ではありません。
手足は胴体から伸びていますし、その付け根の位置が何処にあるかは、手足がどの方向に力を伝えるかに密接に関係します。
だからこの身体の位置的な事も組み合わせながら考えます。
また、身体の位置ということであれば、位置が変化すれば重心位置も変化します。
自転車が進むということは、その重心が移動するということです。

人間+自転車の重心は変化できますので、この重心の位置をどこに作るかで、路面からの振動などをいなしたり、耐えたりできるんですね。

またこの重心を自転車と一緒に進められるかどうかは加速に影響を与えます。
トライアルの場合はこの重心を大きく動かすことで跳ねる力を生み出しますしね。
大事な要素のひとつです。
ちょっと話題がそれた感じもしますが、まあいろいろな要素が関係するんですよという事。
難しく説明すればわかりにくくなりまし、理屈を知らなくてもできる人はできるので伝える時にはシンプルにしたい。
MTB日和で紹介した「力を掛けたい方向にペダルを踏む」というのもそう。
できるだけ簡潔な言葉にまとめた形がこの言葉です。
初めは登れる人と登れない人の差に気がつき、理屈を考え検証しできた言葉。
考えるキーワードは重心、重力、余剰の力、反力、角度とか。
駆動力に変換出来ない力はどこへ向かうのか、車輪が坂を転がる理由を考えたり、とか。
新たな要素が見つかれば、それに応じてより細かい理論になるかもしれません。
単純に「これが正しい」と言いきれればなぁとも考えますけどね。時々。
正解は1つじゃなく、多くの正解の中の1つでしかなく、それも時間とともに進化していく。と考えていたいなぁ、と。いつまでも考えつづけていたい。
その中にも揺るがない基礎的な理論が存在し、それは物理法則であったり身体の普遍的特徴なのではないかと考え今も勉強中。。。
今回はとっちらかった投稿で失礼いたしました。