COVID-19:ワクチン追加接種した& 今後どうなるんだろうねーって話(2022.4.2)

【ブースター接種した】

 3月のはじめに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の追加接種(3回目・ブースター接種)の接種券が届いたので、早速予約し3/20に接種してきました。

 それから2週間が経ち、その間も元気にしてました。
 一応接種から1週間ほどはオトナシクしてましたけどね。

 僕は1・2回目は『ファイザー(コミナティ筋注)』、3回目は『モデルナ』を選択。

 『ファイザー→ファイザー→モデルナ』(略して『ファファモ』)の接種だと、効果最強になるという報告があるのでそれを期待というのが一番の理由。
 あと、僕は年齢的にどちらでも問題がないとされてるので、より若者が選びやすい『ファイザー』枠を残しておこうというのもその理由でした。

 副反応は、2回目とあまり変わらないくらい。

  • 接種20時間後くらいから発熱・40時間経過で解熱
    (MAX:接種24時間後 平熱+1.2℃)
  • 発熱と同時に脚部各筋肉に張り→だるさ、むくみ
    (2回目もさほどではなかったけど、今回はさらに軽度)
  • ちょっと頭痛(花粉症でも頭痛が出るので関係不明)
  • 接種部位の腫れなど接種4日目くらいまで腫れ感はあった。

 副反応に身構えてただけに「なんだよモデルナたいしたことないな」って思ったけど、ブースター接種では量が半分になってるとのことでそのせいなのかもしれません。
(年齢が高いと副反応が少ないとの報告もあるのでそのせいもあるかもしれません)

 接種後、また抗体が増えるまでに1〜2週間。そろそろMAXになったくらい。
 でも、ワクチンも回避するのがオミクロン。
(それでも接種から数ヶ月はある程度の感染予防効果が期待できます)

 今後も油断せず暮らしていこうと思っています。

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【ブースター接種についてのおさらい】

 さて、この追加接種に当たって考えたことをまた書いておきます。
(モタモタしてるうちにだいぶ接種は進んだようなので意味ないかもだけど)

 ファイザーやモデルナのmRNAワクチンは、二回接種で大きな効果が得られるとされていますが時間経過とともに効果が薄れていくとのこと。
 2回目接種から6ヶ月が経過すると感染予防効果と発症予防効果が減少。
(それでも未接種よりはかなり効果がある&重症化予防効果はさほど落ちないようです)

 
ワクチンの効果についてはいくつかに切り分けて考えています。

  • 感染予防効果:ウイルスが細胞に取り込まれにくくなる効果
  • 発症予防効果:ウイルスが細胞に入っても病気になりにくい(発症しにくい)効果
  • 重症化予防効果:発症しても、死につながるような重い症状に陥りにくくする効果

 このうち『感染・発症予防効果』は時間の経過とともに低下しますが、『重症化予防効果』は接種後時間が経過しても高いレベルで維持されると見込まれています。
(ファイザー・モデルナともに)

※参照|厚生労働省 ワクチンの効果
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/effect/

※参照|Humoral and cellular immune memory to four COVID-19 vaccines
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2022.03.18.484953v1

 ですから、時間とともに減少してしまった『感染・発症予防効果』をもう一度引き上げるための『ブースター接種』ということですね。
 もちろん、重症化予防効果も高くなります。

 また、オミクロン変異体は、ワクチンによって得た免疫を避けて感染すると言われていますが、未接種に比べれば随分と効果があるようです。

東京都の発表より集計し作成
ただし、ワクチン効果以外にも対策行動や環境などの要因も考えられる

 それぞれのカテゴリーに対する割合では、感染者総数(4.65%)に比べ、二回ワクチン接種群では少なく(2.79%)、全く接種していない群は多く(5.87%)なります。
 それぞれの効果の割合から、全く接種してない群に対して二回接種群は約48%感染を防御したことになりますね。つまり感染可能性は約半分になるということです。

 この時、二回接種群の中には、接種してから時間が過ぎてその効果が薄れてしまった方も含まれているので、3回目接種が進んでいる現在は、接種効果はもう少し高く出ているのでは?と僕は考えています。

 

【3月末現在の状況を考える】

 新しい年度に入って、またちょっと増えてきてしまったようですね。

 でも、個人でできる対策はこれまでと変わりませんよね。
 マスク着用・手洗いうがい・空間の換気・生活をともにしていない人と同じ空間にいる時には特に気をつける、など。
 要所要所できちんと対策をしていれば、日常の生活・活動はさほど問題ないのだと僕は考えています。

 ただ、自分の身体も大事なのはもちろんですが、周囲に対して感染を伝播させること。その伝播力が強いこと。そしてその伝播の連鎖の先には感染によって重体・死亡に至る人がいるかもしれないということは覚えておく必要があります。

 3/21に全国の蔓延防止重点措置が解除され、やはり感染しやすい場所への人出は増えたようですし、そういう場に行く機会も多くなる年度替りです。
 昨年までの例からすると、これからGWくらいまで増えていく感じでしょうか。(もう諦めてる)

 ウイルスが急に消えるわけでもないですし、まん防の対策があっても毎日の新規感染者数はゆっくりとしか減少しませんでしたし。(いろいろ効果はあったとは思うんだけどね)

 上のグラフは、第5波と第6波の日毎の新規感染者数のグラフです。

 第6波は、徐々に減っていたとはいえ、三月末でもまだ第5波と比べて毎日の新規感染者数は非常に高い数値(5波ピークの倍くらい)で推移していました。

 また、第6波では急激に増加したものの減少はゆったりとしているのも特徴です。

 COVID-19での感染→発症期間は概ね同じなので、同時期に感染すれば多くの場合同時期に発症します。
 つまりすでに感染した人から新たな感染の伝播がなければ、どれだけ感染者がいても一定期間過ぎれば新規感染もでなくなるはずなのですが……。

 つまり、ずるずると感染伝播を続けていたということで、これは市中に潜在的感染者(無症候感染者)が多くいるであろうことが考えられます。
 理由としては、濃厚接触者の追跡をあまりしなくなったことや、現在主流になっているオミクロン変異体の特性、ワクチンによって超軽症に抑えられていて気がつかない可能性などを考えていますが、はっきりとはわかりません。

 ただ、国の方針は、この時点での蔓延防止重点措置の解除や、まんぼう中でも様々な対策の緩和、今後職場での濃厚接触者の特定が義務ではないなどの方策を見る限り「ある程度の感染は許容し社会を動かしていく」方向に向かっているように思えます。

 多くがワクチンを二回接種し、また高齢者から順に3回目接種が進んでいるので、感染・発症する人が一定数いても死亡までは防げるようになっただろうから元に戻そう、と考えているようだということです。

 もちろん、社会を動かすこと、また個々の自由に活動はとても大切なことだと思います。

 ただ、そういう「感染を許容する社会」では、それぞれ個人が自分で注意を払い対策をする必要のある生活になります。
 感染者との濃厚接触者を追わない、ほぼ発症者のみ対処するのであれば、発症前や無症状だけど感染している人と接触する可能性は、とても高くなるということになります。

 COVID-19は感染者に症状が出る前から感染させる状態になるために、対策が非常に面倒なことが特徴ですよね。
 ですから、会う人のうち誰が感染しているのかわからない&これまで以上に感染者と接触する確率が上がる世の中では、自分が感染しないようにだけではなく、自分が周りの人にも感染させないように自覚症状がなくても注意することが必要です。

 このような中で、個々が感染確率を下げ、もし感染してもその症状を抑える効果が確かなワクチンを接種することは有益だと考え、3回目の接種をしました。
 感染した場合高い確率で家族や身近な人に感染させる可能性が高いので、そうした感染させやすい場にウイルスを運ばない(自らがキャリアにならない)ためというのも理由になりますね。

 ただ、ワクチンを接種しても、感染を完璧に防げるわけではなく、接種後でも接種前と同等の感染対策が必要だと考えています。

 

【 子ども達 (小児用ワクチン接種)】

 「ある程度の感染を許容する社会」になる上で、僕が懸念していることがあります。

 それは、日常生活において感染確率の高い場所に行かざるを得ない方のことです。
 そして、様々な理由によりワクチン接種をしていない方。

 市中に感染者が多くなり接する機会が増えると、人と接する機会が多い方、家族以外と同じ空間で過ごすことが多い方はそれだけ感染確率が上がります。
 その上でワクチン接種をされてない方は、さらに感染・発病リスクが増加しますよね。

 現状、この両方の条件が揃うのが11歳未満の子どもたちです。

 5〜11歳向けのワクチン接種はまだ始まって間もないため、地域によってはまだ二回接種を終え免疫を得るまでに至っていない方が多いのが現状です。

 また、学校や幼稚園・保育園などではどれだけ対策をしていても、一度ウイルスが持ち込まれれば感染が広がりやすいことがわかっています。

 また5歳未満については、個々に意識して感染を防ぐ行動を徹底することは難しく、また対応するワクチンもありません。

 ですから、普段からできるだけ子どもたちの暮らしにウイルスを持ち込まないようにすることが必要になります。
 そのためには家族やその周りの工夫と協力が不可欠ですね。
 そして効果のあるワクチンもその可能性を下げてくれると考えられます。
 これは、子ども本人もそうですし、周囲の大人に関しても同じですよね。さらにその周りにいる方も気をつけていただければ良いのにな、と願っています。

 

 小児(5~11歳)向けのワクチン接種は「努力義務が課されていない」ので、どうしようか悩むご家庭もあるようです。(2022年9月より努力義務となります)

 この年代向けの接種の効果や安全性については、厚生労働省のサイトにわかりやすいまとめがありますし小児科学会なども参考になります。

厚生労働省|新型コロナワクチンQ&A 小児接種(5~11歳)
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/child/

日本小児科学会|5~11歳小児への新型コロナワクチン接種に対する考え方https://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=404

 佐久医師会・佐久市による『教えてドクター』PT「コロナ対策下で子どもたちを支えるために」というリーフレットがワクチンに限らず全般にわたってわかりやすくまとまっています。
https://oshiete-dr.net/pdf/202202cov19childcare.pdf

 また、ワクチンを接種しても、感染防御効果はありますが完璧に守られるわけではありません。
 (入院リスク(重症化リスク)などの低下は確認されています)

 

 正直、自分の家庭に5歳の子どもがいたら、安全性が確認されている&一時的とはいえ副反応があるとわかってるワクチンの接種どうしようかな?と思うかもしれません。

 小児用ワクチンの成分量が大人用の「3分の1」なんですけどねー。
(厚生労働省|https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0115.html

 ですが、現在の年代別感染者数を見と「これは接種するしかないかぁ」って判断になると思います。

 オリジナルからアルファ変異体まではこの年代の感染はとても少なかったのですが、デルタでは感染者が増え、現在の第6波(オミクロン)では大幅に10歳未満の感染者数が増加し、東京都では現在最も多い年代になっています。

 上のグラフの3月に入ってからの、僕は10歳未満と30代40代の動きに注目しています。
 保護者が家庭にウイルスを運び、感染した児童が学校へ、学校で感染して家庭を介して大人に、で伝播が広がっているのでは?という疑いです。

 また、置き換わりが進んでいる『オミクロンBA.2』では、全年代への感染能力がさらに高い報告があり、また小児でもワクチン未接種の場合は病状も悪化(特に痙攣発作やクループ)という報告(査読前論文・香港・下記参照)も出ているので、警戒はしておいたほうが良いのではないかというのが個人的な見解です。
(ただ日本の場合は医療へのアクセスが良好な状態では論文よりは低くなるのではとも考えています)

オミクロン亜型BA.2株流行期の11歳以下のコロナ感染症は,他の変異株や他のウイルスより院内致死率も集中治療室入室リスクも高かった.1147例症例対照研究(Lancet preprint 2022 Mar21)
https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=4063036

 忘れられがちな気がしますが、COVID-19では後遺症(Long-COVID)の心配もあります。こちらについては、まだ様々な研究がなされている最中ですが、子ども達の多く(約四分の一)に何らかの後遺症があるという報道もあります。

参考:1 in 4 symptomatic children get long COVID, a new study finds.https://www.euronews.com/next/2022/03/15/long-covid-has-been-found-in-1-in-4-symptomatic-children-a-new-study-finds-what-are-the-sy

 感染しても多くの場合軽症であることは確かなのですが、重篤・死亡例(疾患のない)もありますので、用心するに越したことはないと思います。

 

【 おわりに 】

 書いては調べて、調べては削って、付け足して、って繰り返しながらこのような文となりました。(最初は資料まで含めてこの3倍くらいありました)

 健康に関することを医療者でもない僕がなんでこんなにも書き連ねているのかというと、いろんなものを眺めていて起きる不安を吹き飛ばすためかな、と書きながら考えていました。

 根拠の薄いものを持ち出して短慮な発言をする人もいる今の世の中で、自分できちんと調べて分析し考えたことを書いて「自分の考えは間違ってないよね」って確認をし、そして間違ってないと思ってアップしています。

 

 この先どうなるんだろうねって不安も確かにあります。

 もう2年以上が経過しました。
 その間に6度の大きな感染の拡大があり、それが十分に減少しないまま今にも7度目が始まりそうです。

 もう疲れたよね。だからって放置するわけにもいかないけど。

 よく効く経口治療薬ができれば、だいぶ警戒を緩めることもできると思うのですが、なかなか信頼性のあるそうした情報はありません。
(2021年にいくつか候補に上がった既存薬は全部効果がないことが研究で確認されてしまいました)

 どうしたもんかなぁとぐだぐだ考えながら、またこれからの情勢を見つつ、できることを探るしかないのかな、と思っています。

 ではまた。